看護師から養護教諭になるためには、免許の取得が再優先課題となる。看護師から養護教諭を目指す場合には、看護師資格に加えて養護教諭免許状が必要になるため、短大もしくは大学、または、文部科学省が指定する研修機関で必要な科目を履修する必要がある。大学に戻ることも可能だが、すでに看護師としてのキャリアをある程度積んでいるのであれば、文部科学省指定の研修機関で必須科目を履修することがキャリアを考える上で近道である。この機関での研修は1年であり、必要な科目の履修を終えると養護教諭になるための一種免許状を取得することができるのだ。ただ、問題点としては研修を受けられる機関というのが全国で7箇所しか無いということである。通える範囲で研修機関があれば良いが、遠方となると難しい側面もある。

また、養護教諭一種免許状を取得したら誰でも養護教諭になれるというものではない。養護教諭になるためには、採用試験に合格しなければならず、ハードルは高いといえるだろう。公立学校の養護教諭というのは公務員であるため、他の公務員と同様に採用試験を受け、それに合格して初めて養護教諭になれるのだ。採用試験のスケジュールは、出願から合格発表まで半年ほどの時間がかかる。そのため、看護師として働きながら試験の準備をすることは決して容易なことではない。さらに、倍率も高く、採用試験では現役の大学生と競争しなければならないため、しっかりと試験準備をしておく必要がある。